「幼少期の記憶の振り返り」はHSPの子育てに重要な意味がある

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子育て

HSPを自覚する人が、自分の子どもをもったときにまずやってほしいのは「自分の幼少期の記憶を振り返ること」です。

私自身、子育てをはじめてから数年たち、HSPという気質があることを知りました。HSPは遺伝する傾向があるともされています。HSPに限らず、親子間で遺伝子が継承されるのは当たり前ですよね。

単純に遺伝子が似ているというだけでなく、世代的な価値観や言動、性格、生活スタイルや社会的なポジションなどは必ず親子間で似てくるものですから、遺伝すると可能性はあると考えるほうが自然だと思っています。

そんな親子間や世代間での継承がなされる中でHSPが子育てをするときに継続的にやっていってほしいのは「自分の幼少期の振り返り」なのです。

 

HSPは遺伝?育った家庭環境の影響?判断に迷った私の事例

ここで私の話を例にとってお話しますね。

私はHSPという気質を知ったとき「まさに自分のことだ!」と強く感じました。それと同時に「これが遺伝するということは、息子もHSCの可能性が高いのではないか?」と思ったのです。

我が家の場合、夫もHSP(強度)なので息子がHSCである可能性は極めて高く、今まで育てにくいと感じたことや息子の個性的な部分の特徴も、HSCに当てはまっていると感じました。

そこで、私は子どもの敏感さに困ったら読む本: 児童精神科医が教えるHSCとの関わり方という本を読むことにしました。こちらの本の著者は長沼睦男先生というHSPや児童心理学の専門家として有名な精神科医の方です。

息子のためにこの本を無心になって読んでいたのですが、読みながら私は涙が止まらなくなりました。ここに書いてある多くのことが「自分自身の幼少期に、求めていたことだ」と感じたからでした。

私の場合は親子関係に問題があったということを、この本を読んだ時既に強く自覚していました。しかし「もう過去のことだ」「親と離れて暮らしているから問題ない」「忘れなくてはいけない」などと自分の幼少期のトラウマや、そのときの感情に蓋をしているということにはっきり気づいたのです。

HSPという概念が知られるようになったのは、本当にここ数年のことです。私たち親世代が子どもの頃は、多少の体罰や強い言葉での叱責は当たり前でした。男の子は活発に活動し、強く、たくましくあれ……。もしくは女の子は女の子らしく、静かに、しとやかに、大人しく……。そんな枠組みの中に押し込めることに疑問すら抱かずに、子ども時代を過ごしてきたでしょう。でも、その中でおそらくHSPは心のどこかに疑問をもったり、矛盾を感じたりすることもあったのではないでしょうか。

一見ごく普通の一般的な家庭に育っていても、HSPはたくさんの刺激やストレスを蓄積させていると私は思っています。加えて、虐待やDVなどの激しい苦痛のある家庭で育っている場合は、その恐怖や緊張などが積み重なることでHSPのような特徴が表れることもあるといわれています。

自分の性格の要因を特定することを重視するのは逆高価になるのですが、幼少期のことを振り返って今、客観的にどんなことがつらかったか?どんなことに疑問や憤りを感じたか?ということをしっかり見つめることは非常に大切です。

自分自身がHSPの特徴を持ち、体感しているからこそ、子どもの敏感さにも柔軟に対応できるようになると思っています。子どもの悩みや困りごとにも、共感してあげられるし「自分が子どもだったら、どうしてほしかったかな?」ということも、より細やかに考えられるようになると思うのです。

不安の多いHSPだからこそ、子育ての完璧主義をやめる

HSPであってもなくても、子育てに完璧や理想を追い求めるのは危険だと思っています。

完璧というものは存在しませんし、自分の理想の親と子どもにとっての理想の親は違います。自分が今大人になって過去を振り返ったとき「もっと親にこうしてほしかった」という思いがある人も多いですよね。

ただ、子どもは「今」を生きています。親が大人になってみて思う理想像が、今を生きる子どもにとって最良とはいえません。

完璧主義な子育ては、自分を壊す

完璧主義な子育て、高すぎる理想像は、ゆっくりと、じわじわと自分を壊していきます。体力的にも精神的にも、つらくなってくるでしょう。

子どもは別の生き物です。今までは、どんな困難も自分が頑張れば、なんとかなってきました。しかし、子どもは自分の頭で考え、感情を吐き出し、話し、動きます。それをどこまで自分の理想に近づけられるか……という考え方は、根底から間違っています。

完璧主義や高い理想は、自分自身の体力や精神力を壊すだけでなく、子どもの可能性や主体性も壊します。完璧であること、立派な親であることって、子どもはまったく求めていません。親が頑張っているよりも、リラックスしている状態が長い方が子どもは安心感を得ることができます。その一方で「これだけはしてあげたい」「こういうことはしっかりと整えたい」という自分の心地よさを大事にしていけばよいのだと感じています。

反面教師ではなく「自分に合った子育て」

反面教師という言葉は親子関係でよく使われます。自分がされて嫌だったことはしない、自分がもっとしてほしかったことを子どもに施そうとする。この程度であれば反面教師が良い効果を生むことも多いと感じます。

しかし、はじめての子育ての中では「どうすれば正解なのかわからない」という状況の方が多いと思うのです。多くの親御さんが「1人目は何もわからないから、うまく育てられなかった」と言います。2人目、3人目でようやく納得のいく子育てができる……という声を耳にすることもあります。

つまり「何を、どう対処していいかわからない」のです。初めての就職先で「質問ありますか?」と聞かれても、何がわかっていないのかもわかっていないので質問できない、みたいな感覚に似ているかもしれませんね。

人は、子育てをするときのモデルが自分の親しかいないので、それ以外の方法を知らないのです。自分が親にしてもらったように育てることもあれば、親に対していい感情を持てない場合はその真逆を行こうとするようになったりします。結果的に、子育ての幅を狭め、狭い視野になってしまうことも。

反面教師を使うというよりは「世の中の親子関係ってどうなっているんだろう?」と事例をたくさん見たり「自分に合った子育てや、自分が心地よいと感じられる子育てってどんなものなんだ?」という部分にフォーカスするほうが、楽に子育てできるのではないか、と感じています。

自分の知っている世界、当たり前だと思っている家庭のイメージから、一歩出てみること。様々な親子関係があって、そのどれを選ぶかは自分次第であることを知るのも大事だったと私は感じています。

HSPの子育ては、自分の育て直しからはじめよう

HSPの子育てでは、親自身の「育て直し」が必要です。育て直しとは、向上するとか、改善するということではありません。

自分が子どものときに感じた怖さや緊張、迷い、悩みなどのネガティブな感情をしっかり受け止めて、解放していくことです

HSPはまじめであったり、いろいろな刺激をがまんしたりして生きてきた部分が必ずあると思います。そんな中で蓄積された傷があることに気づいたり、それを積極的に癒していくことが大事です。

自分を癒す、ということは「子どもの癒し」につながります。自分に対して「つらかったね」「こわかったね」と共感して、許してあげること。自分自身を許せないと、どうしても子どもにも許せないことが多くなってしまいます。

実際に私自身も、息子に対して許せないことや、無条件で愛せない部分をたくさん感じて、悩んできました。自分を許すってどういうことなのかがずっとわからないまま右往左往していたのですが、ようやく「自分に合った子育てって、こういうものか」とわかった気がします。正直もっと早く気づきたかったし、至らないところは多かったと思います。これから子育てをするHSPの方々にも、自分の幼少期を許す、癒すという体験が必要であることに気づいてもらえるといいかな、と感じています。

 

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