私は長男が4歳の時に次男を妊娠し、兄弟の年齢差は5歳差になりました。
妊娠中からおもらしなどのストレスサインが見られ、心配は尽きなかったのですが
「感覚過敏」
の症状が強く出たときがいちばん大変でした。
皮膚の感覚過敏について詳しく知りたい方はこちらへ
↓
【感覚過敏はつらい!】子供が服を着られないことで悩んでいませんか?
今回は、息子の感覚過敏の症状を詳しくお話します。
赤ちゃん返りによる感覚過敏
次男が生まれたのは2014年10月。
まだまだ気温が高い日もあって、日中は半袖1枚で過ごせる日もあるくらい暖かい年でした。
しかし、徐々に気温が下がってくると同時に、長男が肌着や上着を着ることができなくなっていったのです。
寒いからと心配で、なんとか肌着を着る必要性や上着を着る目的を話しました。
一応、私の話を聞いて試してはみるものの、実際に身に付けてみると
「うわぁぁぁぁっ!」
と発狂するように嫌がるのです。
泣きわめいたり、床に寝転がって地団太を踏んだり。
とにかく、全身全霊で嫌がりました。
私は感覚過敏というものをまだ知らなかったので、ついついその姿にイライラしてしまいました。
「こんなに寒いのに、Tシャツ1枚で外に行く人なんていない!」と何度も怒ってしまいました。
私はこのときの息子の状態が、環境の変化によるストレスが原因だということに気が付いていませんでした。
赤ちゃん返りとは、お母さんにベタベタ甘えてきたり、気をひくようないたずらをして困らせたり、赤ちゃんに冷たくしたり……。
そういった単純なイメージを持っていたのです。
私はひとりっ子で兄弟もいないので、兄弟への嫉妬心などはまったく経験がなくて…。
きっとこの子なりに、弟が生まれたことで多少なりともストレスを感じているだろうとは思っていました。
しかし私が思っていた「赤ちゃん返り」の様子はほとんどなく、むしろ弟をかわいがる様子ばかり。
そのため、肌着や上着を重ね着できないことがストレスによる症状だと分かったときは、目からうろこでした。
服だけでなく、靴の感覚過敏もあった
重ね着ができないのと同時に大変だったのは、靴の感覚過敏です。
洋服の場合とは少し違っていて、運動靴のマジックテープの締め具合に異常にこだわりました。
ビリっと外して、思い切りきつく締める。
毎日靴を履くたび、10回くらいやり直すのです。
きつく締められないと気持ちが悪いようで、泣いたり怒ったりしながら玄関で15分くらい押し問答。
納得のいく締め具合にならないことも多くて、説得して幼稚園に行かせるのが本当に大変でした。
最終的にはマジックテープの靴をやめて、履き口にゴムの入ったスリッポンタイプの靴を探して購入するようにしていました。
感覚過敏のその後
次男が生まれた年の冬、そして次の年の冬は感覚過敏との格闘の日々でした。
下着を何枚も買って試したり、納得のいく上着を購入するために1日中ショッピングモールを歩き回ったり。
そこまでして購入した服も、実際に家で着てみると
「やっぱり無理!気持ち悪い!」
と泣き出してしまうこともありました。
そうこうしているうちに暖かい季節になって、何とか必死で冬を乗り切り一安心という感じです。
その後、小学校に上がってからも感覚過敏は続いています。
「今日はすんなり着替えたなぁ。」
と思っていると、ベッドの下から肌着が丸まって出てきたり、寒い季節も半袖半ズボンで過ごしたりします。
靴下を履くのは靴を履いているときだけ。
ほんの数分も靴下を履いていられません。(友達の家や、飲食店の座敷でも脱いでしまいます。)
小学校3年生になった今ではだいぶ良くなり、泣いたり怒ったりすることはもうなくなりました。
私も、感覚過敏のことを知ってからは重ね着や厚着は強要しません。
本人がいいのなら、それでいいやという気持ちでいられるようになったのです。
でも、暖かそうな洋服を重ね着している友達を見ると、
「いいなぁ、安心だな。」
と思ってしまします。
それは決して押し付けるような気持ちではなく、寒い冬に温かくさせることは愛情の表れのような気がするからです。
5歳児の赤ちゃん返りは、葛藤で複雑
うちの長男はとても神経質で敏感なため、感覚過敏の他にもいろいろ特徴があります。
それにしても、やはり歳の差のある兄弟の場合赤ちゃん返りの現れ方が、少し違うのかなと思っています。
赤ちゃん返り、という言葉ではなく
「環境の変化へのストレスサイン」
という言い方が合っているかもしれません。
環境の変化によるストレスのサインは、何も赤ちゃんっぽく幼いふるまいをすることばかりではないのです。
例えば、長男の場合
・私が優しくすると、冷たく返す
・幼稚園に迎えに行っても無視する
というような行動が目立ちました。
私に甘えたいときこそ、それを我慢していたのです。
「お兄さんになったのだから、甘えてはいけない。」
そう自分に強いていたのですね。
だからこそ普通なら甘えるべき場面でツンツンしたり、反抗的な態度をとったりしていたのです。
つくづく不器用な子供ですが、それも長男の繊細な心がそうさせるのです。
年の差のある兄弟こそ、上の子にケアを!
上の子の年齢が大きいと、どうしても
「あなたはもう大丈夫だよね。」
と親が過信してしまいがちです。
うちの場合は5歳差ですが、もっと年の離れた兄弟だってたくさんいますよね。
どんなに年が離れていても、やっぱり「嫉妬心」はあるものです。
小学校5年生で下の子が産まれたという友達の話では、5年生のお兄ちゃんも少し態度が荒くなったりしたと言います。
どんなに大きくてもどんなにしっかりしていても、お母さんを独占したい気持ちはあるのです。
そして大きくてしっかりしている子ほど、親は手をかけなくなってしまうのです。
それと同時に、
・立派な兄・姉になりたいとい気持ち
・弟や妹を可愛がって慕われたい気持ち
・親に褒められたい気持ち
などなど、子供の気持はとても複雑です。
それにちゃんと気付いてケアしてあげられると、今度は上の子が下の子を上手く愛せるようになります。
かかりつけ小児科医の先生は、いつも
「弟の面倒を見るお兄ちゃんは、お母さんにちゃんと愛されている証拠。」
と言います。
自分が愛されて満たされている子は、それを人に与えることができるのでしょう。
私もまだまだ半人前な母ですが、いつも子供の視点に寄り添っていたい。
そのために精進していこうと思っています。
この体験談が参考になれば、とても嬉しいです。

コメント