子供が寝付いてから1~2時間ほどたったころ、突然起きだし部屋を歩き回ったり、別の部屋に行って何かを探したり…
ちょっと怖い!
もしかして異常?
とも思えるお子さんの様子に、心配になったことはありませんか?
寝入ってから1~2時間後に起こる子供のこの行動は
夢遊病、別名『睡眠時歩行症』の可能性が高いです。
実はうちの長男も、この夢遊病(睡眠時歩行症)です。
赤ちゃんの頃は夜泣きの激しい神経質な子供で、幼稚園に入園してからこの夢遊病のような症状が出始め、小学校3年生になる今でも続いています。
今回は、夢遊病の体験談エピソードとともに、寝ぼけや屋夜驚症との違いなどについてまとめてみましたので、是非とも参考にしてくださいね。
子供の夢遊病、実際にはどんな感じ?
子供の夢遊病の特徴はこんな感じ。
- 眼は開いている
- 歩いたり小走りしたりする
- 階段も上り下りする
- ぶつかることはない
- 言葉を発することもある
- 泣いている場合もある
- ドアも開けられる
- 放っておくと自然に寝る
- 布団へ誘導すると再び寝る
- 翌日、本人は覚えていない
うちの息子の場合は、こんな感じです。
最初は、あまりに普通に歩き階段も普通に昇り降りしているので、てっきり起きているのだと思いました。
しかし声をかけても意思の疎通がとれず、会話になりません。
たまに、泣いたり話をしたりしていることがありますが、こちらがまともに返事をしても会話が成立しないのです。
夢遊病の症状に慣れてからは、手を取って布団に誘導してあげています。
布団に寝かせると、何事もなかったかのようにすぐに寝てしまうのです。
だいたい息子が寝付いてから1~2時間後に起こり、私や夫が起きている時間帯のため対応できています。
たまに真夜中にむくっと起き上がることもありますが、部屋や廊下をウロウロしたのちに自分で布団に戻ってきて寝るのがほとんど。
ただ一度、旅行先のホテルのオートロックを出て行こうとしたときはかなり焦りました。
その可能性は感じて注意していたためすぐに阻止できましたが、かなり怖かったです…(笑)
子供の夢遊病、なぜ起こる?
夢遊病の原因は、はっきりと特定されていません。
医学的には次のような要因が関係していると言われています。
- 遺伝
- 不規則な生活
- ストレス
- 睡眠不足
- 環境の変化
実は、私が昔寝ぼけやすい体質で、泣きながら廊下を走ったりすることがよくあったので、遺伝的要因も大きいのは確かです。
また、息子の場合は旅行やキャンプなどでも夢遊病症状が出るため、環境の変化も原因のひとつになっていると思います。
専門医によれば、新学期が始まって2~3ヵ月は夢遊病の症状で病院を受診する子供が増えるとも言われています。
夢遊病は深い眠りである「ノンレム睡眠」のときに起こります。
このノンレム睡眠の間は、脳も深く寝ているので夢を見ることもほとんどありません。
夢を見るのは、浅い眠りである「レム睡眠」のとき。
一見夢遊病は、
「夢を見ながら行動しているのかな?」
と思うかもしれませんが、そうではないのです。
翌日、子供に
「昨日夢を見ていた?」
「昨日、突然起きて歩き回っていたこと覚えている?」
と聞いてみても、夢は見ていないし、自分の行動を覚えていないと言います。
子供の夢遊病と寝ぼけの違いは何?
夢遊病と寝ぼけの違いは、「寝ぼけていた」という自覚があるかどうかです。
夢遊病の場合は、ウロウロ動いたりしゃべったり泣いたりしますが、意思疎通がとれないまま再び眠ります。
反対に、寝ぼけの場合は「あっ…今寝ぼけてたわ(笑)」と気付きます。
これが、大きな違いです。
夢遊病の場合「起きろーーー!」って背中をバシバシ叩いても、起きません。
意思の疎通、とれません。
なので、単なる寝ぼけと夢遊病の区別は、それほど難しくないのでは?と思います。
子供の夢遊病と夜驚症の違いは?
深い眠りの中で起こるのは、夢遊病のほかに「夜驚症」もあります。
夜驚症とは…
夜中に突然泣き出し、叫んだり暴れたりするもの。
夢遊病と同じく、呼びかけても反応せず、意思の疎通がとれません。
夜驚症は脳の一部分だけが起きていて、他は眠ったままの状態。
これも夢遊病と同じで、翌朝このことを訪ねても本人は何も覚えていません。
夜驚症の症状が出ているとき、子どもの脳は感情をつかさどる部分だけが活発に動くと言われています。
ストレスや不安なことがあるときに起こりやすいと言われており、泣き叫び「怖い」「嫌だ」などの負の感情を強く訴えるのが特徴。
原因も夢遊病と同じく、一つに断定できるものではありません。
遺伝やストレス、生活の変化など様々なものが原因となっているようです。
夢遊病と夜驚症の違いはやはり、「泣き叫ぶ」「感情を大きく出す」というところにあります。
実は今住んでいるアパートのお隣さん(仲良し)の息子さんが、夜驚症です。
夜中に泣き叫んで、手足で床をドンドン鳴らしたり、壁を蹴ったりすることも。
明らかに夢遊病とは違い、感情を出すのが特徴なので違いははっきりしているのではないかな?と思います。
ただ、うちの息子は夢遊病ですが、時々泣いていたり、何かに追われるように焦っている感じがするので、夜驚症とも少し似通った部分があるようには思います。
子供の夢遊病の改善方法は?
夢遊病は自然に治ることがほとんどで、通院しても治療の必要性がある子供は全体の10%以下だと言われています。
でも、毎日症状が出るのは何かしらの負担がかかっている証拠です。
息子も症状が出るときは毎日のように出て、1日に数回症状が出ることも。
その代わり、落ち着いているときは連日朝までぐっすり…というのを繰り返しています。
夢遊病の症状が出なければ出ないに越したことはないので、なるべくぐっすり眠れるように改善策を試していくとよいですね。
今回は私が心掛けていることを紹介してみます。
1.カフェインに注意する!
- コーラ
- 緑茶
- コーヒー(カフェオレなども)
- 紅茶
などは、夕方を過ぎたら飲ませないようにしています。
カフェインをとると寝つきが悪くなる、と思っている方も多いですよね。
でも、カフェインはたとえすんなり値付けたとしても眠りの質を落とす可能性があるので、夕方以降に飲むことは避けています。
2.寝る1時間前までのテレビやゲーム
寝る直前までテレビやゲーム、タブレットなどに接していると、眠りの質が悪くなります。
大人でも寝る前にスマホを操作しないほうがいいと言われますよね。
子供ならなおさら、寝る前の液晶画面の影響は大きいんです。
ゲームやスマホは時間を決めている家庭も多いですが、なんとなく寝る前までテレビをつけていることは多いですよね。
なるべく寝る1時間前までにはテレビを消し、本を読んだりお喋りをしたりして家族の時間を過ごせるように心がけています。
3.睡眠の記録をつける
あまりにも夢遊病症状が続くときは、カレンダーやスケジュールに〇や×という簡単な記録をつけます。
症状が出た日は、×
出ない日は 〇
これだけつけておくと、子供の心理状態なども分かるのでいろいろなことに役立っています。
息子の場合、原因の項目であげたような、環境の変化やストレスの要因は大きいことが分かりました。
新学期が始まった数週間、運動会やお遊戯会などの大きな行事の前などなど…。
「あぁ、やっぱり疲れているのね。」
と、改めて子供の負担に気付いてやるきっかけにもなるので、睡眠記録はおすすめです。
気持ちの面でも体力の面でも、疲労がたまっているときに、症状が立て続けに出ているように見受けられます。
子供の夢遊病、こんな変化があったら病院へ!
うちの息子の場合、家の中は自由に歩き回っていますが、私や夫が確認できる範囲。
再び眠るように促せばすぐに眠るので、病院へ通っていません。
ただし、行動範囲が広がって危険だと思う場合、不安が大きい場合は病院を受診することをお勧めします。
例えば
- 転んでけがをするなどの危険がある
- 家の外に出ようとする
- 症状の出る回数が極端に増える
- 日中も眠そうにしている
こんな変化がみられる場合、専門医に相談することおすすめします!
夢遊病は最初「怖い!」という印象が強かったのですが、息子はだいぶ長いこと付き合っているので、今では息子の心と体のバロメーターのような感じになっています。
症状が強いときは、日中の様子をしっかりと観察してケアやサポートをしてあげることが大事です。
個人的には、こういう症状の出る子供はやっぱり少し、神経質で様々な刺激を受けやすい子に多いのかな…という気はします。
その分、日常生活で感じる疲労やストレスも多いということですからね。
ただ、成長に従って落ち着くことがほとんどなので、うまく付き合っていくというスタンスでいけばよいのではないでしょうか。


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